読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

たにしにっき

にっきです 技術的なのはこっち -> <a href="http://tanishiking24.hatenablog.com/">こっち</a>

舞茸しめじさんと木下監督のキャッチボール

SHIROBAKO Advent Calendar 2016があまりにも良くてSHIROBAKOを見直していた(4周目)のですが、第9話「何を伝えたかったんだと思う?」でのライター舞茸しめじさんと木下監督の対話が印象的だったので、Advent Calendar は終わってしまったが記しておきたい。(勝手に26日目みたいになってる)
どこが印象に残ったかというと、アイデアが思い浮かばず考えがまとまらない木下監督に舞茸さんがいくつか質問を投げかけながら、木下監督のやりたかったことを引き出していく舞茸さんのコミュニケーション能力です。
舞茸さんの監督から考えを引き出していく対話方法は質問に答える際の心構え・自分と相手と共通認識を得るための対話として参考になるなーと思った。 簡単にはまねできないだろうけど。

舞茸しめじさん

舞茸しめじさん、初登場はこの9話。アニメ後半ではりーちゃんに課題を出して添削してくれたりなんだかんだ面倒見も良い人で、監督の無茶な発想を受け止めてくれたり第三飛行少女隊の原作サイドからのリテイクにも対応してくれる頼れるライターさんです。
(その割には公式サイトのキャラクター紹介にいなくてびっくりした)
個人的にはSHIROBAKOの作品中、杉江さんに並ぶかっこよくて尊敬する大人の一人です。コミュニケーションが苦手な僕にとって舞茸さんは良い手本となっています。

監督との対話

シチュエーションとしては「えくそだすっ!」最終話の絵コンテで、ラストをどう締めるかに悩む木下監督を見かねて、デスクの本田さんがライターの舞茸さんに相談に乗ってもらおうということで、木下監督・本田さん・舞茸さんでラストの構成を考えるシーン。

そもそもやりたかったことは何ですか?

舞茸「さて、監督がこの作品で一番やりたかったことは何ですか?」

舞茸さん、まずは監督にそもそも何がやりたかったのか問題提起をします。こういう考えがまとまっていないに相手に対して相手がそもそも何をしたいのか、何を解決したいのか、どういう意図があってその質問をしているのかといったことを相手に投げかけてあげることで考えを整理させてやるの大事な感じがしますね。
実際僕も分からないことが多すぎて、考えがまとまらずしどろもどろな状態で質問をしてしまうとき、こうやって逆質問されるとすごく落ち着く。

相手を誘導しつつ考えを引き出す

木下「んー…萌え?」
本田「それは違うと思います」

監督、早速考えがまとまってませんね。最終的に答えを出したいのはラストシーンをどうするのかですが、そもそも監督の考えがいろいろまとまってないのをみかねてか、ヒントを出したり外堀を埋めるような質問をしつつ監督の考えを引き出していきます。

舞茸「最初は確か美少女アクションやろうってことだったんですよね」
木下「そうなんだけど…」
舞茸「そもそもタイトルをえくそだすにしたのはどうしてでしたっけ、あかね達は何から逃げてるんでしょう」
木下「警察… 」
本田「舞茸さんが聞いてるのはそういうことじゃなくて」
木下「うーん…しんどい現実から逃げてるのかなー」
舞茸「逃げた末にあかね達は最後に何を手に入れるんでしょうね」
木下「歌うこと…かな?」
舞茸「そうですよね、逃げている間あかね達はずっと3人でまたステージに立ちたい、歌いたいって言ってましたもんね」

こうやってどんどん質問が出てくるのもすごい、舞茸さんもシナリオに対して深く考えを巡らせていることからできることなのでしょう。
少しずつ監督の考えがまとまってきました。同調して相手の更なる意見を引き出そうとしています。

焦点を変えさせてみる

ここで考えが行き詰まってしまった監督、舞茸さんはすぐさま別のヒント・質問・自分の意見(?)を監督に提起して、また別の方向から切り込んでいく。

木下「でもあかね達、もう追い詰められてるし…」
舞茸「そういえば本読みのとき、監督、あかねはすぐ人を信じちゃう子だよって言ってましたよね」
木下「そんなこと言ったっけ」
舞茸「言ってましたよ、僕それがすごく頭に残ってるんですよね、何であかねは人を信じるんですかね」
木下「わかんないけど…それがあかねなんだよ、信じて裏切られて、そのせいで窮地に陥るんだけどそれでも誰かを信じ続ける…。あっそっか…もしかしたら俺、どんなときも人を信じるってことがやりたかったのかな」
舞茸「誰かを信じてきたあかねの希望が叶ったら良いラストになりますよね、きっと」

ぼんやりと自分の考えがまとまってきた監督、すかさず舞茸さんはその背中を押すように監督の意見に対して同意を示します。

相手の話を聞く

そして監督のラストシーン語り!!!

木下「そうだな…裏切られても人を信じてきた、そんなあかね達の良さがラスト未来を開く!」

ラストシーンのアイデアを語る木下監督とそれを聞きながら記録を黙ってとる舞茸さん、相手の意見がノリにのってるときは口出ししないで聞き役に回るのかっこいいですね


木下「そして馬に羽が生え、羽からソニックエンジンが出てきてーーーー」
舞茸「さすがにそれは荒唐無稽すぎます」

話がおかしくなってきたらちゃんとツッコミを入れてくれる。

僕はキャッチボールをしに来ただけですから

ラストシーンの構想が決まった後、感謝の言葉を述べる本田さんに対する舞茸さんの返答

本田「すみません、ほんっとうに助かりました」
舞茸「いえ、僕はキャッチボールをしに来ただけですから」

か、かっけーーー!!
会話のキャッチボール、今回の場合

  • 舞茸さんのえくそだすに対する認識と監督の認識をキャッチボールを通して揃えること
  • 監督の肩をならしてやって監督の力(考え)を引き出してやる

といった目的があったのかなぁ

まとめ

SHIROBAKO、2~3週目はアニメーター達と技術者の共通点とかに注目して見ていたのですが、仕事(アルバイト)やサークルでコミュニケーションについて考えるようになってから見てみるとまた違う見方ができるようになって面白い。
舞茸さんのように、相手の見失ってしまった考えを引き出したり、相手と自分の間に共通認識を作ったりすることで互いに満足できるゴールを目指すことができるようになる。そんなコミュニケーションができる人間になりたいですね。
SHIROBAKO、見るの4回目ですが何度見てもいいアニメだ…キャラクターの一人ひとりが尊敬できる人間で(変な話茶沢は知らん)言葉のひとつひとつにこだわりを感じる。セリフ全部まとめてElasticSearchとかにいれて全文検索できるようにしたいんだけど、セリフ一覧が載ってる台本とか売ってないかな…できればpdfとかで。
来年は SHIROBAKO Advent Calendar 2017 に参加したいな。

参考